中国消費の主力となっている中国Z世代。そのニーズはコスメ業界からも注目されている。今回はT-Mall Globalと中国のシンクタンクが共同で発表したデータを見ながら、中国Z世代のコスメニーズを俯瞰してみよう。 何が入っていて、何が入ってない?成分にこだわるスキンケア T-Mall Globalと中国のシンクタンクであるCBN DATAが共同で調査したレポートによると、Z世代のコスメ消費の特徴として挙げられるのが肌へのこだわりである。 消費のデータを見るとフェイスマスク、洗顔、メイク落としと

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中国消費の主力となっている中国Z世代。そのニーズはコスメ業界からも注目されている。今回はT-Mall Globalと中国のシンクタンクが共同で発表したデータを見ながら、中国Z世代のコスメニーズを俯瞰してみよう。 何が入っていて、何が入ってない?成分にこだわるスキンケア T-Mall Globalと中国のシンクタンクであるCBN DATAが共同で調査したレポートによると、Z世代のコスメ消費の特徴として挙げられるのが肌へのこだわりである。 消費のデータを見るとフェイスマスク、洗顔、メイク落としと
時代とともに消費者は大きく変化していくもの。中国でもそれは同様で、以前「新時代の消費者」といわれていた80後世代もすでに家庭を持ち、その前半もアラフォー世代となりつつある。 そして変わって新時代の消費者といわれているのが95後(1995~1999生)や00後(2000~2009年生)の若者たちである。 この世代は世界市場においても「Z世代」と呼ばれ、これまでとは異なる価値観、消費習慣の持ち主として研究が進められている。 今回はこの中国における「Z世代」を理解するため、中国国内の調査をベースにその基礎情報を
ようやく少しずつ生活が戻り始めた感が出始めた日本や世界。その中で、とにかくAfterコロナを突っ走るのが中国であり、その大きな節目となるであろう商戦が「618」である。 すでに5月25日から予約期が始まり動き始めた上期最大の商戦である。 この商戦の中心となっているのは、やはり「ライブ」である。 すでに昨年の618からライブコマースが本格的に中国EC業界を席巻し始めたが、この新型コロナの巣ごもり生活で、より加速した感がある。 今回は2020年618商戦初期段階の様子を、ライブ動向を交えて探っていこう。 軒並
中国へのマーケティングは、すでにKOLという存在をなくして語ることができなくなっている。特に李佳琦(Austin)、薇婭(viya)の名前は日本の業界でも知られるようになっている。 その2大巨頭の1人である薇婭が5月21日、新たな話題を振りまいた。カリスマKOLのパワーを見せつけたその成果は華々しく報道されたが、同時にその陰に今後のKOLという存在の変化を垣間見ることが見えた。 今回は5月21日の薇婭ライブの模様を中国の報道をベースに見ていこう。 視聴者数1億人越えのライブとは? まず簡単に概要だけ説明し
今年Q1は中国だけではなく、世界中が未曽有の災害に見舞われた。新型コロナウイルス。その脅威は一足先に外出規制が緩和された中国でも、いまだ拭い去れていない。 この影響は、トレンドViewerのクチコミデータにも大きく表れている。今回はトレンドViewer「買いたい」日本商品のクチコミランキングデータから、2020年第1四半期12週間分を集計、前年と比較してみた。 クチコミ件数も大きく減少 まず「買いたい」クチコミランキングデータに収録されているクチコミ総数、もっとも人気セグメントである「コスメ・美容」セグメ
労働節初日、中国のライブコマース市場で新たな試みが行われた。「人ならざる者」によるライブコマースである。 中国の消費者が変わり続ける中、その消費者に向けたライブやKOLはどう変わっていくのか。5月に行われた新たなテストケースを紹介しよう。 Taobao Liveに登場した新たなKOL像 5月1日夜10:00。タオバオライブでライブコマースの会場に現れたのは有名KOLの姿ではなく、なんとボーカロイド(以下:ボカロ)。 日本の初音ミクと同じシステムを使って生まれた中国初のボーカロイド「洛天衣(Luo Tian
新型コロナ情勢下にあって拡大のスピードがさらに増したライブコマース。その中で重要な役割を果たしているのが、商品の魅力を消費者に伝える「KOL」たちだ。 都市封鎖や外出規制によって自宅に閉じこもっていた消費者の心を楽しませたのが多くのライブだった。それに伴い従来のトップKOL以外に、多くのインフルエンサーたちのフォロワーが増加、KOL業界も大きな盛り上がりを見せた。 しかし、同時に起こりつつあるのが新規プレーヤーの参入などによる市場構成の変化だ。 中国で長らく注目されてきたこのKOLの世界の変化を整理しなが
中国である5分弱の動画が議論を呼んでいる。 『后浪』 いま、世界から大きな消費層としてクローズアップされている現代中国の若者に向けた、彼らを肯定し、一層の活躍を促す動画である。 この動画は動画サイトで公開されてから、中国国内ではインターネットを中心に議論が巻き起こった。 今回は少し、この動画とその議論を見てみよう。 今回話題になった動画とは? 話題となった動画は、5月4日、若者に人気の動画サイトbilibiliで流されたもの。 タイトルは『后浪』。 ここでの「后」は「後」。つまり現代の若者を、後からやって
中国ではすでに「Afterコロナ」に入りつつあるが、その中で迎えたのが5月1日からの労働節。外出規制も解除されて初めて迎える大型連休を、中国の消費者はどのように迎えたのだろうか? 中国の消費回復を考えるうえでも重要だったこの期間を振り返ってみよう。 観光業は完全復帰までやや時間を要するか 今年は5月1日から5日まで、5日間となった「労働節」。多くの都市で天候に恵まれ、観光向きの気候となったが、新型コロナウイルスの影響が払しょくしきれていない中国では、例年とは異なる観光風景があった。 5月1日
新型コロナウイルスもなんのその、拡大を続けているのが中国のコスメ業界。幅広い年齢層に向けたスキンケアももちろんながら、2018年ごろからメイクアップ市場も成長を見せており、市場規模も450億元にまで成長している。 特に中国ローカルブランドの伸長も目覚ましく、2019年ダブルイレブンのメイクアップ部門売上1位も中国国内ブランドである「完美日記(Perfect Diary)」だった。 そうしたローカルブランドを中心に広がっているのが「業界を超えたタイアップマーケティング」だ。 中国のブランド×IPの状況を振り